2016年2月4日木曜日

シアトル発台南の旅

七月四日の独立記念日の日が暮れた頃、僕は家を出た。
バス停でバスを待つ。
その30分の間に花火の音が耳に入り始めた。
そしてわずかに見えた。

バス、市電、飛行機、列車を乗り継ぎ、台南にいる。
軽い気持ちで来た。
しかしよく考えてみたら、言葉も通じない異国の地なのだ。
しかしよくよく考えてみたら、どこにでもある普通な事なのだ。

バスを停留所で待ってる最中、通りすがりの車が叫んだ。
You not gonna go bar?
車に乗ってるのにバー行くのかよ。

市電の駅は、厳戒態勢。
一体この国は何と戦ってるのだろうか。
もっと敵について研究した方がいいぜ、鏡見て。

打って変わって空港は閑散としていた。
午前2時半の便。
0時に空港に着いた。
EVA航空の前だけに列が出来ていた。
チェックインのマシンが無いのだ。
すべて手動。

前の30台の日本人女性。
ハーフの女の子ふたり。幼稚園くらい。
旦那。
やけに荷物が多い。
なんで、台北行きなんだ。
よくわからん。
ん?ちょっとまてよ、どうして指輪をつけていないんだ。
旦那は子供達とハグした後、空港を出て行った。
彼はドアを通る前、こっちを見たが、彼女は見ていなかった。

荷物が多い彼女を手伝ってやるのが筋なのか。
それとも見て見ぬふりをするのが筋なのか。
長い列は少し少し動いていく。
彼女はカート二つ分の荷物とスーツケース人数分もっている。
手伝ったらカートに子供を座らせて手伝わせないという間接的手法をとってきた。
猶然とした。
国際結婚はそんなに優しいもんじゃなかったね。
これから色々と大変だけど、子供達の方が人生長いからね。
そういう風に強がって生きていかないといけないけどさ。

俺の後ろにいたのは、ちょー綺麗なスタイルの良いベトナム女。
30から40のクーガーなんだけど。
カバンはビトン。
携帯はiPhone。
大きいダイヤの結婚指輪に、ダイヤのネックレス。
手首と足首に飾り付け。
メイクもばっちり。
しかも薄着ね。
こういう馬鹿な女もいるんだよね。
飛行機乗るのに薄着かよ。
エコノミーの列に並んでるんだよ。
わかる?

それに比べて、チェックインの対応してくれた台湾人は、不細工だけど可愛かった。
あー言う子よ、結婚するなら。

でゲート抜けて、ボード完了よ。
そしたら病人出て、出発遅れる。
俺眠る。
気がついたら朝食の時間。
中国料理と西洋料理どっちがいい?
という問いに対して、西洋と応えたら、おかゆが出てきた。
おかゆ。すきじゃ無いんだよね。
うまかったけど。

空港で両替した。
桃園国際空港からバスで桃園駅までいく。
税関通り抜けてバス停の方を探していると、おっさんが話しかけてきた。
どこいくか?
えき。
HSRか?
あぁ。
こっちだ。
いや、標識はあっちってさしてるぜ。
あれは嘘だ。
嘘つきは嘘つきを見破る事が可能だ。

チケット購入も面倒だった。
To Taoyuan Station please?
変な顔される。
こっちじゃない、あっちのカウンターだ。
あっちいく、あっちじゃない、そっちだ。
そっちじゃない、こっちだ。
そして、紙に書いて買う。
30ドル。

新幹線の駅にて、チケットを再度買う。
1150ドル。
ここでは英語は通じた。
台南行きの列車に乗る前にセブンイレブンで午後ティーとにぎりめし二個買う。
90ドル。

一時間半ほどで台南に着く。
道中、気づいた。
なんと田舎だろう。
大阪から名古屋までの列車に雰囲気が似ていた。
建物が違うが。
水、田、山、林、家、道路。

台南駅から、さらに台南市内へと電車で移動。
30ドル。
これにはびびった。
え?ここ台南駅じゃねーの。
ググる。違う。
え、まじ。どうするの。
なんとかなった。

ホテルのチェックインが15時。
その時まだ10時。
なにより、あつい。
携帯の電池も少ない。

国立成功大学があるので、大学の図書館で充電しようと中に入る。
図書館、IDがないと入れない。
学生はダンスしてた。
博物館やら、キャンパスやらで時間をつぶしてメシを食った。
鍵の歴史って面白いよ。エジプトが作ったんだけどさ、鍵だぜ。鍵。
おまえ、鍵のこと考えたことあるか?
そー、パスワードも含めてな。
オムライス。90ドル。

そこから孔子廟へ。
孔子廟で、ひとりのおっさんと話す。
黄さん、日本語中国語英語混じりの会話である。
素晴らしい。
孔子廟の話由来から、台湾という存在。
果てには四書の話までになった。
おっさんは、ずーっと台湾にいたそうだ。
それにしても言語が凄い。
たしかに、あれは白人が聞いたら「うん?わかんね?」ってなるかもしれない英語だった。
おっさんはいった。
やってみれば、なんかなるもんだ。
孔子廟でとんだ師に出会ったものだ。

台湾の歴史は鄭成功から始まる。
いらい、中華は俺らだとずーっと騒いでいる。

関帝廟、天后宮、チンカイタワー
それにしても台南、レンガが綺麗な街だ。
はは、皮肉が過ぎるぜ、おい。

その後ホテルに戻り、うんこして、台南公園に。
台南公園で三人組の老人の会話に巻き込まれる。
目が合う、右手人差し指で左腕をたたき今何時のアクションをとりながら、何かわめている。
時計を見せる。18時21分。
こんばんわー。
ですよ。
昭和三年生まれのおじいさん。
最初何言ってるのか、正直台湾語だと思ってた。
そしたら、日本語だった。
あの菩提樹は昭和天皇が皇太子だったときに植えた木だよ。と教えてくれた。

日本は良い国だねぇ。
あの国が作ったものは志那人(ママ)が作ったものより頑丈で良いものを作る。
建物だってそうさ。

そのまま街を歩く。
理由も無く。
ただ、フラフラと。
いつものように。
まいごだから。

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