2016年1月26日火曜日

批判的思考 03

事物を一つ一つ多角的に捉えて考える。
批判的思考は新しい考え方をもたらす。
しかし、それは同時に、破壊をもたらす、と私は考える。
批判的思考は必ずしも良いとは言えない、のではないだろうか。

何故なら、批判的思考は既存の概念を破壊するからだ。
これは、アメリカという国を鑑みると顕著だと私は思う。
第二次大戦後の好景気に沸くアメリカ。
大学への進学率は未だに高いとは言えないが、大学に行く若者の数は増えた。
アメリカは自由と民主主義のために戦う、という理念の元、反共的な政策を続け戦争を続けた。
ヒッピー文化の中心地であるスタンフォード大学では、多くの若者がベトナム戦争を反対した。
彼らは、ベトナム戦争が正しくないと信じた。
政府の言うことに反抗した。
最初は白眼視された抗議運動も、全米に広がり、メディアの影響もあり、ついにアメリカはベトナムから手を引いた。

既存の概念が破壊されるとき、新しい概念が生まれる。
私はそれを、発明だと思っている。

考えてみれば、多くの発明品は、既存の事物を破壊した。

自動車の発明により、馬産業は壊滅的な打撃を受けた。
コンピューターやロボットのせいで、人々は仕事を失う。
例を挙げたらきりが無い。

創造とは破壊である。

しかし、勘違いしてはならない。
破壊は創造ではない。
創造した結果、破壊が起きたのだ。

批判的思考は、毒でもあり薬でもある。
日本では、あまり馴染みのない考えだが、やっている人はやっている。
MAZDAのスカイアクティブエンジンの開発話などを鑑みると、批判的思考そのものだと私は考えている。
私は日本人に考えることを奨励したい。

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